案件、タスク、記録
仕事を案件にまとめ、タスクと記録を使って進捗・成果・判断を共有します。
案件は、一つの仕事を進める場所です。プレイブックの特定のバージョンを選んで始めることも、プレイブックを使わずタイトルだけで作ることもできます。すべての案件には内部的な UUID である id と、人間が読みやすい不変の案件コード(例: PANDA-317)が自動で付与されます。案件の詳細取得とアクセス設定の読み取りにはどちらの識別子も使えます。その他の操作で案件 ID を指定するときは UUID を使います。プレイブックに紐づく案件には、プレイブックと参照するバージョンの ID が保存されます。プレイブックの各手順の進捗は追跡しません。
入力の更新とプレイブックの選択
編集権限があれば、進行中(open)案件に閲覧可能かつアーカイブされていないプレイブックのバージョンを追加・差し替えできます。API や MCP で versionId に null を指定すると解除し、省略すると現在の選択を維持します。
プレイブックの追加・差し替え・解除はシステムの履歴に残り、変更前と選択後のバージョンを該当する場合に記録します。既存のタスク・記録・レポートは維持し、タスクは元のステップへの参照を保持します。
タイトル・入力・プレイブックの更新では、プレイブックが設定されている場合、保存後の入力が選択したバージョンの入力スキーマを満たすかを検証します。input を渡すとオブジェクト全体を置き換え、省略すると現在値を使います。プレイブックの選択と入力の置き換えはまとめて保存し、検証に失敗したらどちらも保存しません。プレイブックを解除すると入力は維持し、以前のスキーマは適用しません。
案件の状態と終了・再開
案件の状態は、進行中(open)、完了(completed)、中止(cancelled)のいずれかです。完了にするには、すべてのタスクを終了しておく必要があります。案件を中止すると、進行中のタスクも cancelled になります。案件を再開すると進行中に戻りますが、終了したタスクはそのままです。
アーカイブは終了とは別の操作です。編集者と所有者は Web・CLI・API・MCP から実行できます。アーカイブ済み案件は通常の一覧・件数・引き継ぎグラフから外れ、開けなくなりますが、作業内容は保持します。archived=true(CLI は case list --archived)で UUID と最新のロックバージョンを取得し、状態・担当・共有設定を変えずに復元できます。完全削除は所有者だけが行え、アーカイブ済み案件の最新の expectedLockVersion が必要です。タスク・記録・資料キャプチャ・引き継ぎリンクを削除しますが、他の案件や外部サービスの原本は変更しません。
タスクや記録が一件もないまま案件を完了できます。案件の存在と完了状態だけを残せばよい場合は、この軽量な形を使ってください。
公開案件のタスクと記録
公開案件では現在のタイトル、入力、タスク、記録、閲覧可能な引き継ぎを読めます。後から追加した内容も公開対象です。作成者・担当者の公開プロフィールへの参照は含みますが、非公開の共有先、リンク元資料、AI の評価レポート・要約、内部設定は含みません。公開設定では閲覧だけを許可します。明示的に共有された閲覧者は非公開案件とリンク元資料も読めますが、更新には編集権限が必要です。
案件とタスクの更新には最新の expectedLockVersion(取得時は lockVersion)が必要です。競合したら現在の状態を読み直し、変更を再検討してください。案件の編集者は担当変更、タイトル変更、終了・再開、全共有設定の変更、アーカイブ・復元ができます。担当変更は権限を付与しないため、選ぶ相手には既存の編集権限が必要です。共有解除によって担当者は変更されません。開始者、作成者、完了済み承認は履歴として保持します。
プレイブックと案件には所有元のユーザーまたはワークスペースのアカウント(ownerId)があり、請求先も兼ねます。個人所有者は全権限を持ち、ワークスペース所有の場合は現在のオーナー・管理者が所有権限を行使します。それ以外のメンバーには、ユーザー・チームへの明示的な共有、または公開コンテンツへの公開設定が必要です。所属だけでリソースへの権限は得られません。退会時には、そのワークスペースが所有するアイテムへの直接共有も、完了・アーカイブ済みを含めて解除されます。解除によって編集者がゼロになるアイテムがあれば、完了・アーカイブ済みも含め、先に別のユーザーまたはチームを編集者に追加してください。個人所有や別ワークスペースのアイテムへの共有は維持されます。チーム経由の権限と管理権限は現在の所属に従います。必須 SSO は所属メンバーに適用し、非メンバーへの直接共有は通常の Epismo 認証で利用できます。ワークスペース間のチーム共有では、参加元ワークスペースの SSO を確認します。一覧は明示的な共有と対応する公開設定で決まり、所有権限だけでは表示されません。
タスクは必要時だけ作る
タスクは、案件の中で担当や進捗を管理する仕事です。種類は通常の作業(work)または承認(approval)で、担当者や元になったプレイブックの手順を設定できます。承認タスクには、承認対象の記録も紐づけられます。人やエージェントが特定の記録を承認するためのもので、案件全体の根拠を確認する AI 評価とは別です。
案件を始めても、プレイブックの各手順が自動でタスクになることはありません。担当の明確化、引き継ぎ、承認など、個別に管理したい作業があるときに作ります。複数のタスクを同時に進められます。タスクを終了しても、案件の状態は自動で変わりません。
作業タスクの状態は open、completed、cancelled、承認タスクの状態は open、approved、rejected、cancelled です。結果は状態で示し、詳細や理由は記録に残します。
タスク更新も lockVersion を使います。案件を編集できる人は、進行中のタスクの内容と担当者を更新できます。終了したタスクを再開できるのは、親案件が進行中のあいだだけです。
案件の引き継ぎ(handoff)でつなぐ
案件は引き継ぎ(fromCaseId -> toCaseId)によって有向非巡回グラフ(DAG)として接続できます。各案件のアクセス権限と状態を保ちながら、複数段階のワークフローやチーム間の連携を表現できます。引き継ぎの作成・削除には元案件の閲覧権限と先案件の編集権限が必要です。公開案件は、編集できる案件へ続けられますが、閲覧だけでは公開案件へ仕事を接続できません。
- 循環防止: トランザクション分離と到達可能性チェックにより、サイクルや自己参照の接続を厳格に拒否します。
- 候補探索: 事前に接続可能な上流・下流の案件候補を探索できるため、試行錯誤なしに安全な接続先を決定できます。
- 引き継ぎグラフ: 指定した案件を起点に、
scope(self、ancestors、descendants、neighbors、connected)に応じた DAG を取得できます。探索は公開案件を含む閲覧可能な案件を経由して続き、閲覧できない案件で止まります。そのため、公開閲覧者にも同じグラフ内の別の公開された枝が見えます。
成果や判断を記録に残す
記録は、成果や判断、引き継ぎ事項を時系列で残すものです。案件全体に残すほか、タスクやプレイブックの手順にも紐づけられます。種類は次のとおりです。
note:コメント、判断、引き継ぎ事項。output:成果物。activity:システムが記録する操作履歴。agreement:共有された決定や約束。
記録の種別は note・output・システム専用の activity・agreement です。新規作成と種別変更には note・output・agreement を指定します。人やエージェントの評価はノートに保存でき、AI レビューは別のレポートに保存されます。
本文や構造化データに加え、作成元(origin:user・agent・system)、作成者、使用したクライアント、作成日時が保存されます。人やエージェントが作った記録を更新・削除できるのは作成者だけです。紐づくタスクや作成経緯は変更できません。削除すると本文と構造化データを消去しますが、他の記録からの参照を保つため、ID と削除日時は残します。
記録には、成果、根拠、判断、ファイルへの参照、引き継ぎの要点、対応が必要なエラーを残してください。AI の内部思考、すべてのツール呼び出し、加工していないコマンド出力、認証情報、再試行の履歴、死活監視や実行状況の詳細を自動で保存する場所ではありません。
AI による成果と根拠の確認
AI が案件の成果と記録を照らし合わせ、根拠の不足や矛盾、次に必要な作業をレポートにまとめます。結果を記録して再評価すれば、新しい根拠を踏まえて方針を見直せます。
案件の編集者は POST /v1/cases/{caseId}/report(epismo report case generate または epismo_report_case_generate)で AI レビューによる評価を依頼できます。受付時に処理状況を確認するための情報が返り、評価はバックグラウンドで進みます。評価には組み込みの指示を使います。所有元のカスタム評価指示やリクエストごとのプロンプト指定には対応していません。ワークスペースのポリシーで許可されている場合は評価時のウェブ検索も利用されます。
処理完了後、GET /v1/cases/{caseId}/report(epismo report case get または epismo_report_case_get)で最新のレポートと次の行動の提案を取得できます。案件の編集者は POST /v1/cases/{caseId}/report/actions(epismo report case act または epismo_report_case_act)で、追加作業などの提案を採用し、タスクや改善提案を作成できます。対応不要として処理することもできます。 保存済みの提案内容をすべて確認し、reportId・proposalId・action(create または dismiss)を指定します。対応不要とする場合は任意の feedback も指定できます。採用すると保存済みの内容を変更せず、タスク、引き継ぎリンク付きの案件、改善提案、または初版を含むプレイブックを作成します。title・content・定義の上書き・idempotencyKey は送信しません。再試行には提案の識別子を使います。判断は提案ごとに保存され、処理済みの提案を再送しても作業を重複作成せず、現在の保存済みレポートを返します。
新しい案件とプレイブックは、操作するユーザーの現在の請求元に作成され、作成者だけに編集権限を付与します。元の案件の共有設定や外部ソースはコピーしません。案件を作成すると元の案件からの引き継ぎリンクが追加されますが、元の案件は終了しません。プレイブックの作成は、繰り返しの実績と今後の利用見込みを証拠で確認できる場合に限って提案します。採用または対応不要とした作成提案は、同じ案件で再提案しません。証拠の変更による再評価の案内は参考情報であり、操作をブロックしません。操作時の権限確認と各機能の検証は引き続き適用されます。
評価の読み方と使い方は、AI レビュー で説明しています。
記録の種類・本文・構造化データの訂正や削除は、作成者だけが行えます。案件の編集権限があれば、新しい記録を追加できます。一覧はカーソルでページを切り替え、タスク、作成者、種類、作成元、アクセス範囲で絞り込んだり、並び順を指定したりできます。引き継ぎ scope(ancestors や connected など)を指定することで、各案件に対する閲覧権限を個別に評価しながら接続先案件の記録も含めて取得できます。
外部ソース
現在のスペースに接続した本人のアカウントで、Slack スレッド、Discord メッセージ・スレッド、Google Docs・Sheets・Slides のファイルを紐づけます。Slack と Discord はワークスペース専用で、Google Drive は個人スペースとワークスペースの両方に対応します。Google Drive は先に Web で接続し、Google Picker でファイルを選択してください。URL だけではアクセス権は付与されません。Google Drive のプロバイダーキーは gdrive です。紐づけ・解除は各2クレジットで、初回の取得は紐づけ料金に含まれます。手動・自動の再取得は完了時に、そのソースを持つ案件の課金アカウントへ1クレジットを計上します。終了済み案件では明示的な再取得依頼だけを処理します。依頼の受付、失敗、ページ分割、再試行は無料です。複数の依頼を1回の取得にまとめた場合、その案件への課金は1回だけです。case get の sources は案件の作業共有先だけに返されます。閲覧は保存済みの内容を使うため、取得状態と日時を確認してください。内容が省略された場合は、ソース ID で最新の保存内容全体を取得します。過去の内容は保持しません。外部ソースは記録とは別で、公開閲覧者には返しません。共有範囲・自動更新・取得内容の削除については Slack・Discord・Google Drive を参照してください。
案件の所有元移管には epismo_case_owner_transfer、case owner transfer <case-id> --owner-id <account-id> --lock-version <n>、または PATCH /v1/cases/{caseId}/owner(ownerId・expectedLockVersion・idempotencyKey)を使います。現在の所有権限が必要です。個人所有の案件は接続中のワークスペースへ移せますが、公開案件には移管先の管理権限も必要です。ワークスペース所有の案件は、作成者またはそのワークスペースのオーナーへ移せます。個人間・ワークスペース間の移管はできません。担当と共有設定を維持し、請求先を変更して、AI が生成したレポートを消去します。担当変更だけではこれらの所有元に関する変更は行いません。